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zoom RSS 乗車ルポ 今度の東武直通特急は“ナリタ”

<<   作成日時 : 2011/06/20 01:08   >>

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東武日光駅に、赤い列車が止まっている。愛嬌すら感じられる独特のコンタは、デビューしたばかりの253系だ。想像では、東武線上を行く253系だなんて、とてつもない違和感を覚え、あるいは、拒否反応すら感じるかと思っていたが、何食わぬ顔をして収まっている。

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……意外だ。

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JR東日本の東武直通特急が、253系1000番台に置き換えられ、6月4日より営業を開始した。計画では、4月に置き換え予定だったが、東日本大震災の影響で、延期されていた。今回、筆者は東武日光より“日光8号”に乗車し、JR新宿へと向かった。

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前面は、貫通扉が廃された都合で、ブラックフェイスとなった。そのため、前面にアクセントがなくなり、物足りなさを感じる。サイドを含め、配色にはいろいろな意見があるようで、筆者も、253系に対して、“成田エクスプレス”時代のホワイトを基調とした洗練されたイメージが焼き付いているため、“日光”“きぬがわ”でも、白をベースにしたカラーリングにして欲しかったと思う。だが経験上、抵抗を感じるのは最初のうちだけで、いつの間にか、見慣れてしまうものだ。

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筆者の席は1号車。なので、編成のいちばん先頭に行ってみたら、あらら、そこは6号車。JRの優等列車は、「九州向いている方が1号車、北海道向いている方が反対号車」なので、浅草方が1号車だと思い込んでいたら、違った。どうやら、編成号車は東武の付番方式に合わせているらしい。

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“成田エクスプレス”時代の253系は、130km/h運転で、京成“スカイライナー”に対抗していたが、“日光”“きぬがわ”に転用後の253系には、ライバルがいなくなった。何てったって、これからの253系は、かつては国鉄のライバルであった東武のレールを走り、協調路線を歩むのだ。最高速度も120km/h運転となってゆとりが生じたのか、乗り心地はだいぶ良くなった。走り装置を、VVVFに換装したこともあるのだろうが、総武本線におけるジョイント通過時の突き上げるような、乗り心地の堅さがなくなった。

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エクステリアと異なり、インテリアは“成田エクスプレス”時代をまるで感じさせない、全く新しい空間に変身している。特に、ハットラック式の収納棚が取り払われた効果が大きく、スッキリ感が得られている。このあたり、寝台設備の収納を撤去した、583系の車内を想像して欲しい。シートの座り心地は堅く、“N’EX”時代と比較し簡素化された印象。485系にあった座面スライドの設備がないほか、最近のスタンダードである、パソコン用AC電源も省略されていて、物足りなさを覚える。ただ、2時間の乗車時間ではあまり必要としないし、ターゲットが観光ユースであることから、実際にはそれほど問題ないのだろう。

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シートピッチは広くて、試していないが、リクライニングを倒したままでも、座席の向きを変えることが出来そうなくらいだ。足下が広すぎて、持て余し気味で、収まりが悪い感じがしなくもない。

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ところで、先ほどから、N’EX時代とばかり比較しているが、253系1000番台の新しい活躍の場は、東武直通特急である。今度は、東武100型“スペーシア”と比べてみよう。実は、“日光8号”に乗車するため、往路に東武“スペーシア”を利用している。

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東武100型“スペーシア”は、日本が好景気に沸いていた時代の車両で、253系改造車とでは、アコモに20年の隔たりがある。だが、あちらは、ホテルのインテリアデザイナーが、コーディネートした車内だけあって、陳腐化を感じさせない。包み込まれるような、シートの座り心地をはじめ、アコモは現在でも充分通用し、落ち着いていて、重厚感がある。253系改造車と比べて、ひと言で言えば、「全体的に肉厚」だ。

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一方、253系改造車は、FRPの成形材が使用されているのが目に付くなど、車内のテイストは全体的にライトな印象を受ける。シートモケットに、青とオレンジが採用され、新鮮さが強調されているが、“スペーシア”と比較し、簡素な感じは否めない。特に、485系東武直通編成は、あれだけ東武“スペーシア”を意識した車内意匠だっただけに、どうしたことか?これなら、いっそ、N’EX時代のままの方が良かったと思うのは筆者だけだろうか。“日光”“きぬがわ”のアコモこそ、長野電鉄譲渡車に採用されれば良かった。

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……いや、待てよ。485系の東武直通編成もそうだったが、もしかして、253系1000番台も、あまり長い期間の使用を見込んでいないのかしら?だから、内装にさほど力を入れなかったのかな?……いや、そんなことはない。だって、1000番台に改造された253系は、200番台を中心とした経年の若い車両で構成されているし、足回りもVVVF化されたぐらいだから、ある程度の期間使用しなければ、投下資本が回収出来ない。〜〜車内で、そんなことを考えていた。……いや、波動用として使用を継続すれば、投下資本も決して無駄にはならないはず。……妄想はあれこれと続く。

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253系化によって、運客仕切越しに前面展望が楽しめるようになった。これは、東武100型にはない楽しみだ。ハンドルはツーハンドルのままだが、東武日光線での勾配起動の際には、ワンハンドルより都合が良さそうだ。自動貫通幌が撤去されているが、存置しておけば、下今市で、日光と鬼怒川方面へ分割運転が出来た。快速や区間快速で分割運転の実績があるため、特急でも実現してもらいたかった。

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乗務している車内販売は、NREで、「この車両は以前“成田エクスプレス”で使用されていた253系という車両で、6月4日にリニューアルデビューしました」という案内に続き、「ご乗車記念のグッズを各種取り揃えております」というアナウンスが流れた。車販準備室は、もとグリーン個室だった部分が宛われている。タネ車の設備を活かした荷物棚や、パウダースペースも設置されている。

栃木では、無札の乗客が2名ほど乗車してきて、レチさんは補充券で対応していた。JR直通特急はSuicaでの乗車が出来ないのだが、2人ともSuicaでラチを通過したと申告したため、やり取りを横で聞いていると、ややこしい限りだ。余談だが、JR直通特急の座席指定券は、JRのマルスで管理されていて、東武鉄道の、自動券売機では購入出来ない。そのため、東武鉄道はJR直通特急ために、JRのマルス導入を強いられていて、車両以外の設備投資を伴っている。

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設備投資と言えば、栗橋連絡線上の乗務員乗り継ぎ設備も、旅客ホームを思わせる立派なもので、通過する度に、毎回唸らされる。東武とJRの連絡線上にはデッドセクションがあったが、253系では、室内灯が消えたと思ったら、直ぐに点灯し、予備灯だけになったのは、ほんの僅かな時間だけだった。有名撮影地の、ヒガハスでは、まだ登場間もないこともあって、乗車中の“日光8号”にカメラを向けるファンが多くいた。

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カメラを向けると言えば、“日光8号”は新宿到着時に、“成田エクスプレス”のE259系と並んだ。成田空港アクセスを担当していた253系が、今までの自分の役割を後輩に譲り、自分は新しい職場で活躍を始めた、印象的なシーンだ。



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なお、筆者は485系時代の“日光8号”にも乗車し、乗車ルポとして記事にまとめている。こちらも併せてご覧いただきたい。

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
元のNEXもこんな所を走るようになったのですね。
としおちゃん
2011/06/20 10:40
としおさん,コメントをお寄せ下さり,ありがとうございます.

253系が東武直通特急に転用されると聞いたときは,信じられませんでしたが,実現してみると,意外にしっくりするから,不思議です.

今度は,東武とJR東日本とで,共通の特急型電車を開発してみるのも良さそう……いや,各社個別の方が,オリジナリティやバリエーションが楽しめて良いのかも.
ツキだっ!
2011/06/20 23:02
どうも、こんばんは(^-^)
NEXも今は2代目に突入してますね。初代は、東武線の乗り入れとして活躍しているところがユニークですね!!
けんまる
2011/06/21 20:02
けんまるさん,コメントをお寄せ下さり,ありがとうございます.

253系がN’EXとしてデビューしたころには考えられませんでしたが,時代が変わり,東武特急がJRに直通するようになり,逆に,成田エクスプレス改造車が,東武鉄道に乗り入れるようになったわけですから,改めて,時代の変化というものに気付かされます.
ツキだっ!
2011/06/21 22:49
こんばんは〜
この車両見ると・・・
色の所為か、格好良いのか格好悪いのか判らなく感じるのですが・・・
車内は意外とさっぱりしているのですね。
ドラ猫
2011/06/25 22:24
ドラ猫さん,お久しぶりです.コメントをお寄せ下さり,ありがとうございました.
ツキだっ!
2011/06/29 00:27

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