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zoom RSS 乗車ルポ 特急オホーツク1号の5時間25分

<<   作成日時 : 2009/10/03 21:56   >>

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124M発車後、大急ぎで駅構内でトイレを済ませ、ホームに駆け上がると、“特急オホーツク1号”の出発時刻は既に迫っており、ホームで買おうと思った駅弁を買う時間がなかった。これから長距離列車に乗ろうとしているのに、何とも慌ただしい、旅情に欠ける旅立ちである。

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↑ 札幌駅に入線する“特急オホーツク1号”


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というわけで、札幌駅7:21発の11D・“特急オホーツク1号”の人となる。

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列車は所定4連のところ、増結1号車と増結21号車を連結した6連だ。車両はキハ183系の高運転台非貫通型で、先頭のキハ183は座席が10列しかなく、定員40人である。というのは、運転台と客室の間に機器室があるからで、増備車の500番台にはこの機器室が設置されていないところをみると、工夫次第ではこの機器室を客席化することが可能なようだ。車販準備室も設置されていて、チラっと見たところ、大型の冷蔵庫まであり、なかなか本格的であった。

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車内についてもう少し書くと、アコモ改善されていて、シートがJR北海道の標準タイプに交換されている。そのため、足元に蹴込板がなく足を伸ばすことが出来る。“オホーツク”用のキハ183系に限ったことではないが、JR北海道の特急型は、座席番号の表示が大きくて見易い。車内改札に来たレチさんが、インパルスの堤下さんに似ていたのが印象的だった。彼は旭川まで乗務した。

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画像JR北海道の特急は窓周りも面白い。高速運行時のバラストや雪塊の跳ね上げによって、ガラス破損を防止するため、窓が二重構造になっており、外側はポリカーボネート製となっている。よく見ると、客室側のガラスにもフィルムが貼られていて、これは万が一の際のガラス飛散防止のためだと思われる。経年約30年のキハ183系だが、窓周辺だけは新しく、押さえゴムも黒色の比較的最近の素材が使用されていることから、特に念入りに手入れされていることが伺える。

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函館本線内は、ゆっくりとした速度で進む。振り子特急のような高速感は得られず、特急らしさに欠ける気がしないわけでもない。こちらは急ぐ旅ではないし、セッカチになる必要はないのに、それでもややもどかしさを感じる。

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高架化工事真っ盛りの旭川には8:59に到着。札幌―旭川間に1時間38分を要しており、線路条件には恵まれているはずだが、それでもやはり電車特急より余分に時間がかかる。高架駅は新幹線乗り入れに対応しているのかしら…だなんて考えているうちに新旭川を通過し、いよいよ石北本線を進む。駅構内では減速するが、非電化区間に入ってからやや速度が上がったように感じられた。旭川9:01発で、次の停車駅は上川。上川の到着時刻は9:41なので、40分間ノンストップだ。

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ところで、札幌での乗車前に駅弁を買う時間が確保出来なかったと書いたが、旭川までの間に車内販売がやって来て、コーヒーとバームクーヘンのセットを注文。と同時に、遠軽駅で積み込むという“かにめし”を予約する。これで、食事の心配はなくなった。10:55の遠軽到着を楽しみに旅を続ける。ちなみに、コーヒーとセットで買ったバームクーヘンだが、バターがふんだんに使われていて、とても美味しくて気に入ってしまった。後日、他の列車でもこのバームクーヘンを求めたほどである。

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そして、その車内販売だが、当麻を過ぎたあたりで今度はデザートを持ってまわってきた。札幌―網走間の “特急オホーツク1号”の所要時間は5時間25分で、現行の昼行特急列車では長時分の部類に属する。そのため、車内販売による供食サービスは大事な役割を担っている。退屈凌ぎや気分転換にもってこいで、さきほど、チラっと覗いた車販準備室に大型の冷蔵庫が設置されていた理由も分かる。

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この日は自由席が混雑して、車内販売が6両編成を一巡するのに1時間ほどかかっていた。売り切れのため、途中何度も車販準備室まで商品を補充に戻った模様で、なかなか盛況のよう。小さなワゴンにたくさんの商品が積み込んであるが、座席にメニューが添えられていることもあって、乗客のほとんどは、予めメニューを見て買う商品を決めているようだった。客単価が市中のコンビニより大きいように見受けられ、車内販売も何だか興味深い。国鉄時代の“特急オホーツク号”には食堂車が連結されていたようだが、これでは、それなりに需要があったのも頷ける。バームクーヘンの次はチーズケーキと、何だか食べてばかりだが、乗り物の中の食事は、楽しいもの。

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上川の辺りで雨が降り出した。しかし、すぐに雨は上がる。少しだけ色付いた山の木々は、鮮やかではないが、曇天の車窓に彩りを添える。上川から3駅目の旧白滝駅を例にとると、平日上川方面が3本、網走方面は朝の7時台に僅か1本(7:16発)と、普通列車の運行本数が極度に少ない。石北本線と「本線」を銘打っているものの、大自然の中の軌道敷は、まるで「インフラ」らしく見えない。

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“特急オホーツク1号”は遠軽に到着した。ここでスイッチバックする。停車時分は2分と、エンド交換が必要なウテシさんにはやや慌ただしいのではないか。筆者は、この時間を利用して、座席の向き変換とホームに出て写真撮影を済ませる。この間に、列車には“かにめし”が積み込まれているはず。遠軽まで札幌から3時間34分、ずっと座りっぱなしだったので、僅かな停車時間も良い気分転換になる。札幌とは明らかに気候が違い、涼しいというより、やや寒い。ホームから車内に戻る際に、デッキで客室乗務員に「“かにめし”予約されていませんでしたか?」と尋ねられる。ハイハイ、そうです。楽しみにしていました。

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遠軽を10:57に発車。だが、遠軽の次の安国で“特急オホーツク4号”と交換のため、運転停車する。気付いたら、旭川を出てここまで、上り列車とあまりすれ違わなかったような気がする(4526Dと当麻で交換したようだが気付かなかった/4526Dは9:08着・9:17発)。この程度の列車密度なら、単線でも線路容量不足ということはないようだ。

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石北本線を語る上で忘れてはならないのが、“石北貨物”だ。常紋峠をDD51型がプッシュプルで行く姿は、鉄道ファンなら、誰もが一度は写してみたい。農作物の収穫時期を中心に運転されるので、この時期は沿線にファンが集まるとか。しかも、集まるのはファンだけではないそうで、なんと、秋はクマが多く出現するんだそうで、カメラマンも緊張の連続だそう。金華―西留辺蘂間では、一部で線路切り替え工事が行われており、徐行で進んだ。

ふるさと銀河線が分岐していた北見駅は、想像していたよりも大きく、北見を発車して間もなくすると、高架になった。ふるさと銀河線ルートで特急を走らせる…だなんて構想があったが、ふるさと銀河線が廃止された今では、幻となった。

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北見で座席の隣人が下車。車内にもややゆとりが出来たので、ここで、遠軽で積み込まれた“かにめし”を食べることにする。これといった味付けは特に行われていないようで、磯の味が詰まった蟹の風味を上手く活かしてある。使われている蟹が加工品ではないところが良い。彩りのために添えてあるだけのように見える玉子のそぼろが、この駅弁では重要な役割を担っており、心地良く口の中を満たしてくれた。わさび漬けと大きく刻まれたしば漬けが添えてあり、最後にメリハリを与えてくれる。

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話を車内に戻そう。網走川を渡る際、堤防に設置されている川の表示板が、JR北海道の駅名標を模したものだった。美幌から先、速度が上がる。女満別でキハ40の4662Dと交換する。遠軽行きの普通列車だ。女満別は、もう少し大きな駅を想像していた。

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女満別を過ぎると、湖畔が見えるようになる。網走湖だ。列車からはあまりよく見えないが、この記事を書くにあたって地図を見てみると、大きな湖である。網走湖は北東に通じた網走川を通って、オホーツク海へと繋がる。列車はその網走川に沿うように進む。

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札幌から374.5km・5時間25分の道のりを走ってきた“特急オホーツク1号”は、定刻12:46に網走駅に到着した。

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“特急オホーツク1号”表定速度は約69km/hと特急としては高くないが、利用は多く、特に冬季は事故を避け、マイカーではなく列車を利用する沿線住民も多いようで、多くの人に支持されている頼もしい列車だ。

*本記事中のダイヤは2009年9月当時のものです。

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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは〜
5時間オーバーだけあって、読み応えのある記事ですね♪
5時間もディーゼル特急で座りっぱなし・・・
私にはまだそんな長時間は経験無いので、想像を絶しますね〜
駅弁は車内予約で購入できるのですね〜
さすが長距離特急列車♪
ドラ猫
2009/10/04 18:46
石北貨物ちょうどジャガイモの季節ですね。北海道に行きたくなってきました。へんな病気が、また(爆)
としおちゃん
2009/10/04 21:57
お二人とも、コメントをお寄せ下さり,ありがとうございます.
長文にお付き合い下さり、ありがとうございました。
北海道は、美味しいものばかりで、太るにもさほど時間がかかりません(笑)。
ツキだっ!
2009/10/04 23:17

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