月の鉄路

アクセスカウンタ

zoom RSS 小田急8000系が好き!

<<   作成日時 : 2008/10/16 21:46   >>

ナイス ブログ気持玉 15 / トラックバック 0 / コメント 3

画像

昭和57年のある日、下北沢の駅構内で、「8000系・モハ1型記念乗車券」が売られていた。当時の筆者はまだ就学前だったが、既に鉄道好きとなっていて、8000系の記念乗車券がすぐに目に留まり、記念乗車券を母に買ってもらった。

画像

そして、その足でホームに降りると、井の頭線のガードをくぐり抜けて、小田急線上りホームに姿を現したのが、就役したばかりの8000系!

画像

このタイミングの良い出来事は、今でも目に焼き付いている。これが筆者と、小田急8000系との出会いだった。

画像

それまでの小田急通勤車の機能的なイメージから、大幅に逸脱したブラックフェイスのフロントマスクは、洗練されていて格好良く、唸らされた。

画像

屋根上のクーラがキセが連続型となり、編成全体のイメージを流れるような美しさでまとめるのに一役買っている。

画像

グリーンの単色に見えるデコラは、実は格子模様入り。走行音も大変静かで、アルストムリンク式台車の乗り心地の良さも相まって、車両の内外共に、異次元の小田急車のようにすら映った。

画像 画像
↑ 前面は平面ガラスに見えて,実は曲面ガラス

全面モデルチェンジ車であるにも関わらず、6000Rの半流スタイルといった、小田急伝統のアイテムを余すことなく採り入れた点も評価される。遠くから見ると、一枚の平面ガラスに見える前面だが、実は6000Rの伝統を貫くために、曲面ガラスが採用されている。

画像

余談だが、他の車型と同様、8000系も当初は、前面貫通扉にブルー帯は入っていなかった。車両メーカーで製造中、急遽、貫通扉にもブルー帯を入れることになったそうで、新4000系登場まで、前面貫通扉にブルーが及ぶ、小田急通勤車唯一の例であった。

画像

側面は、9000系・5200形と同様の一段下降窓だが、経験を踏まえた上で、防錆対策が行われている。実績のあったアルナ工機に、アルミサッシのユニットを発注するという小田急初の試みが行われ、窓の周囲を囲むアルミの縁取りが良いアクセントになっている。

画像

このように、8000系は、小田急の意欲作なのである。

画像

運転台計器盤の色が、視認性の問題から黒へと変更になったが、他に5年間の増備過程における大きな仕様変更はなく、初期の編成から、スタイルは完成されていた。

画像
↑ 暖色系のカラーリングが採用された後期製造車 一見,更新車のように見えるが,窓にカーテンが存置されているのが識別ポイント

8000系は、4Rと6R共に16編成が製造されたが、後期製造車は、1000系の導入を睨んで、室内の配色が暖色系になった。暖色系の室内は、小田急の新時代の幕開けのようで、当初は新鮮に映った。

画像

1993年に行われた前面運転台補強工事(人身事故対策)では、他形式と同様、前面ガラスの取り替え(厚さ増)と、防護板が設置されたが、他の車型だと黒くて目立つ防護板が、ブラックフェイスの8000系では目立たず、スマートに仕上がっている。

画像
画像

大きな平面ガラスのように見えて、実は曲面ガラスであることは前述したが、前面運転台補強工事において、他形式と比較してコスト増となる、曲面ガラスの取り替えまで惜しむことなく施工した点は、評価したい。

画像
画像

急行から各停、箱根登山線乗り入れと、幅広く活躍し、近郊各停8連化後は、4連も、4R×2による近郊各停運用に参加するようになった。

画像

また、8000系4編成がイベントカーに指定され、“走るギャラリー・ポケット号”や“オーキッド号”といった装飾編成も登場し、沿線利用者を楽しませてくれた(記事)。

画像
↑ 界磁チョッパ車(未更新車)の運転台 中央に並ぶスイッチのうち,左から2番目の黄色く色別されたSWが増粘着スイッチ

画像

ところが、その4R×2は空転が多く、降雨時は所定の加速度が確保されていなかった。上りの参宮橋発車時など、ウテシさんは大変そうだった。これは後に、鉄道総研が開発した増粘着材(セラミック)噴射装置を設置することで改善している。そのため、4連の運転台には、「増粘着」のスイッチがあるのが特徴。なお、現在は4R×2による近郊各停運用は設定されておらず、増粘着剤も使用が停止されている模様。

画像

さて、8000系にも、いよいよ更新時期が訪れた。

画像

といっても、8000系は、製造時から連続溶接など徹底した防錆対策が行われていたため、素人目による経年劣化箇所は、車内デコラの紫外線焼け程度であった。

画像
画像
↑ 8251×6 車体修理施工直後のころ

当初施工された6連2本(8251×6・8255×6)は、車体補修とアコモ改善が行われた。これは、他の車型にも行われた、車体更新(小田急では車体修理)メニューと同様である。

画像

画像 画像
↑ 初期の更新車は運転台が未更新時代とほとんど変わらず,運転士防護板が残存し,車掌台側にモニタが設置されている点が,VVVF更新車との識別点で,外観からも容易に区別出来る(上写真)

外観上は、標識灯類と表示器がLED化され、目を引いた。床下機器はそのままで、運転台はツーハンドルのままとされ、車掌台にサービス機器設定用のモニタが新設された。自動放送機器設置に伴い、車掌台が窮屈になってしまった。

画像
↑ 車体修理施工(VVVF)車 運転士防護板がないため,窓下部分の黒処理が,カム車と異なる

ところが、その後の車体修理施工車は、上記メニューに、走り装置のVVVF化が加わった。制御方式がMBS化され、編成も、4M2Tから3M3Tとなり、デハ8400が付随車化されるなど、従来にない、大規模な車体修理メニューとなった。

画像
↑ ワンハンドル化された8000系VVVF改造車の運転台 機器配置は3000系に準じているが,8000系は前面貫通扉があるため,3000系よりコンパクトに収まっている 運転士防護板は,計器盤が兼ねているため設置されていない

運転台もワンハンドル化され、運行支援モニタが計器盤と一体化された。

画像
↑ 更新車の側面見附 側面表示器が一回り大型化されたほか,窓ガラスがUVカット化され,カーテンが省略されている ドア窓支持は金具押さえだが、更新の際に車内側のガラスがドアとツライチになるよう、改造されている

画像
画像
↑ 8000系車体修理施工車の車内 鴨居に追設されたLED案内表示器が目につく 3000系に準じた車内意匠だが,座席は蹴込内に暖房器が収まった従来タイプのままで,車端部の座席定員は4人と,3000系と異なる部分も多い 運客仕切は機器設置のため,VVVF車では窓高さが縮小されたが,2003年度施工車の8254×6は高さ変更を伴っていない ↓
画像

これによって、小田急8000系のVVVF編成は、3000系と同等性能となり、製造時期20年の隔たりをなくした。「3000系の鋼製車バージョン」のような位置付けとなっている。昨年度からは、4Rの更新工事も施工が開始された。

画像

大好きだった2600系が小田急線上から姿を消して4年。いま、筆者が小田急でいちばん好きな形式がこの8000系である。特に,フルカラーLEDを装備した編成が好きだ。

画像

8000系は、設計当初から防錆について最大限考慮された長寿命設計である。デザインについても、特徴的な前面スタイルは、登場から25年の歳月を経た今なお、全く古さを感じさせない。それどころか、更新工事による標識灯や表示器のLED化によって、より一層、未来的に映る。

画像
画像

8000系は、小田急アイボリーを今後に伝える、普通鋼塗装車体最後の通勤車である。今後も8000系を追い掛けていきたいと思っている。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 15
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
面白い 面白い 面白い

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
>人身事故対策
ロマンスカーの1件からですかね。
西の223系も助士席側から、ダイブしたかたが、フロントガラスと客席の仕切りガラス突き破って、仏さんが客室内に転がったのが依然ありました。
としおちゃん
2008/10/17 20:39
こんにちわ。
この間の3000系の記事もそうでしたが、記事が充実していて、管理人さんのブログは、もう完全にブログの域を超えて、立派な研究記事のようですね。
沿線に住んでいる、長年のファンならではの観察力と、充実した写真が並べられていて、本当にスゴイと思います。
トレパン
2008/10/17 20:58
お二人とも,コメントをお寄せ下さり,ありがとうございます.
としおさん,通勤車の運転士防護板設置は1992年春のことで,ロマンスカーの件とは別です.
飛び込みで,運転士さんがリハビリを伴う重傷を負ったのが設置の理由です.
ツキだっ!
2008/10/20 23:09

コメントする help

ニックネーム
本 文
小田急8000系が好き! 月の鉄路/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる